
どうも、クマ大家です。
サラリーマンの場合、不動産投資一年目は個人事業主として事業を始める人が殆どだと思いますが、個人事業主において、青色申告での確定申告はメリットが大きいのでこの件について説明します。
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大家一年目!メリットが多い青色申告とは
まず青色申告とは、所得税に関する申告制度の一つで、複式簿記に基づいた記帳を行うことで、税務上の負担を軽減することができます。
まず、青色申告を行うためには、開業届と同時に税務署に申請書を提出し、承認を受ける必要があります。
もし開業時に出し忘れた場合は、開業届けから2か月以内、かつ3/15までであればその年の会計は青色申告で確定申告できます。
またその後の提出でも、翌年の会計は青色申告で確定申告できるようになります。
青色申告を申請していない場合、は青色申告に対して白色申告と言います。
青色申告と白色申告の違いを表に表します。
①青色申告 | ②青色申告 | ③白色申告 | |
不動産規模 | 5棟10室以上 | 5棟10室未満 | 規模無関係 |
控除額 | 65万円(e-Tax使用) | 10万円 | なし |
帳簿 | 複式簿記 | 単式簿記 | 単式簿記 |
決算書(BS/PL) | 全て記入 | 一部未記入でも可 | なし(収支内内訳) |
専従者※ | 家族給与を経費化 | 家族給与を経費化 | 配偶者86万まで
その他は50万まで |
赤字処理(繰越し) | あり | あり | なし |
※金額については妥当性が必要
青色申告の方は不動産の規模によっても控除額は変わってしまいますが、白色申告の場合は控除自体がありません。
控除額が変わる不動産規模については、5棟10室基準があり、所有しているアパート、マンション、戸建てが5棟以上か、または10室以上かのどちらかを満たしていればOKです。
下記の場合は対象になります。
戸建5棟5部屋 → 基準〇(65万円控除)
アパート1棟10部屋 → 基準〇(65万円控除)
戸建3棟3部屋、アパート1棟2部屋 → 基準〇(65万円控除)
※混合している場合は、戸建て1棟=アパートの2部屋で数えます。
65万円の控除は収支利益が65万以上の時に適用できます。
65万円以下の利益であればであればそこまでしか控除できません。
例えば
①収支利益が+100万円の場合
→控除100万円
②収支利益+30万円だった場合
→控除30万円
③収支利益−30万円だった場合
→控除0円、−30万円は次年度に繰り越して利益相殺できます
※白色申告の場合は繰越し不可
不動産購入初年度は諸経費、リフォーム費などがある為、青色申告の特別控除の効果は少ない間もしれませんが、2年目以降からは控除額の効果が現れてきます。
法人ではこのような控除はありませんので、不動産初心者は個人事業主として青色申告で始めるのは良い選択になります。
大家一年目!青色申告のデメリットとは
複式簿記による記帳が必要であり、記帳業務に時間と労力がかかります。時間がもったいないとのことで、白色申告を選択するのも一つの方法です。
サラリーマンで家族がいる場合は、時間的な部分で奥さんや家族の協力が必要になる為、そんな時間がもらえない!青色申告なんてできない...ということも考えられます。
また帳簿や決算書を行うPCの専用ソフトが必要になります。
大家一年目!青色申告を始めるのに便利なソフト
青色申告は複式簿記を行い、最終的に貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)を作成する必要があります。
会計作業を行うには会計ソフトが必須になり、初心者でも会計ソフトがあればそんなに難しくありません。
私も1年目から会計ソフトを使い無事に確定申告を済ませることができました。
青色申告のソフトは、大手3社のソフトが非常に有名ですが、私が使用し続けているものは、不動産の大家専用の青色申告用の会計ソフトで非常におススメです。
→大家に特化した会計ソフトの為、不必要な情報が少ないです。
また家賃の管理、銀行融資の管理、その他においても大家ならではの会計処理が非常に分かりやすく行う事ができます。
そして価格はなんと税込み¥1,980で他の大手ソフトと比べても非常に良心的な価格です。
残念なのが2023年までは書籍とセットで販売していましたが、以降はサイトからのダウンロードのみとなりました。
しかしまだ書籍の方も書店やメルカリなどで買えるようなのでチェックしてみてください。
書籍も不動産の会計知識が詰まっているのでとてもおススメできる一冊です。
大手3社の青色申告会計ソフトについてもご紹介します。
自分に合ったソフトを探すのは大変だと思いますが、これらはどれもサポートが手厚いので問題なく確定申告できると思います。
大家一年目でも簡単!得する青色申告はe-TAXを利用しよう
e-Taxは、家にいながらPCを使って確定申告書の作成や法人税の申告ができます。
青色申告であってもe-Taxを利用しない場合は、控除額が65万⇒55万に減額されますので進んで利用しましょう。
e-Taxを利用すれば役場や税務署に行ったり、書類を郵送する手間やそれにかかわる経費などを省くことができます。オンラインでの手続きなので、時間や手間を大幅に削減できるのも嬉しいポイントです。
サイトに入ったらログインして利用者情報を登録し、申告や申請に必要なデータを入力します。
入力が完了したら、電子署名を送信するだけ。送信後は、受付結果を確認し、納税情報を登録して納税を行います。
また必要なものは下記があれば進めることができます。
①PC →e-Taxのサイトで操作する必要があります
②マイナンバーカード →e-Taxのログインに必要です
③会計ソフトで行った決算書 →e-Taxに入力するデータが必要です
まとめ
青色申告は、適切な記帳を行うことで多くの税務上の特典を受けることができる制度です。
一方で、複式簿記による記帳が求められるため、手間や労力がかかる点には注意が必要です。